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ウェブ国産力―日の丸ITが世界を制す 佐々木 俊尚
こんばんは、たかです。
「ウェブ国産力」です。著者の佐々木俊尚という人は名前聞いたことあるなー、と思ったら、「起業家2.0―次世代ベンチャー9組の物語」の人でした。企業家2.0も相当面白かったけど、本書も面白い。
この本は、まず目次から。
検索をはじめとするIT技術の次の一手は「パーソナライズ」。そのためにはある程度の個人情報を、法に触れないようにモラルに反しないように使用する必要が出てくる。第2章にある「ガラパゴス携帯」という言葉は、一般的にはネガティブイメージに使われることが多く、本書でもそういう評価はもちろん書かれている。ただ、日本の携帯の特質を生かしたビジネスというのも十分ありえるわけだ。日本の携帯の特徴は、PCと大きく分離しているところ。これにより特に若い世代にとってPCはビジネス用、携帯はプライベート用という使い分けがなされており、それによりある程度個人的な情報を使ったサービスができる可能性が出ている。
また、IT技術というと検索技術をはじめとしてPCとネットワークを中心としたバーチャルなもののイメージがあるんだけど、本書を読んでいると例えば携帯によって日常生活の記録「ライフログ」といったような使い方や、リアル世界におけるデータマイニング、危機管理に対するシステムなんかもIT技術だし、そういった分野であれば後発のベンチャーでも十分付け入る隙はあるんじゃなかろうか。
404 Blog Not Foundでサブタイトルは「日の丸ITが世界を制す」ではなく「日の丸ITが世界を制すには」だったら受け止められ方が違ったと書かれていたけど、そこから考えれば第7章が本書の本質になりうる部分。著者は3つのハードルを掲げている。「大企業とベンチャーの結合」「著作権」「プライバシー問題」。詳細は本書をよんでいただくとして、日本は技術の足かせとなるものがたくさんあるよなーと感じる今日この頃。
関連・参考:
404 Blog Not Found:タイトルは孔明の罠 - 書評 - ウェブ国産力
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50993271.html
『ウェブ国産力』を読む - 雑種路線でいこう
http://d.hatena.ne.jp/mkusunok/20080120/nwp
JUGEMテーマ:新書
「ウェブ国産力」です。著者の佐々木俊尚という人は名前聞いたことあるなー、と思ったら、「起業家2.0―次世代ベンチャー9組の物語」の人でした。企業家2.0も相当面白かったけど、本書も面白い。
ウェブ国産力―日の丸ITが世界を制す (アスキー新書 047) | |
佐々木 俊尚 おすすめ平均 国産ソフトウェアについて 加速する移ろい PC98の時代がくるかもしれません 1まわり深く掘り下げた国産IT技術の分析 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
この本は、まず目次から。
第一章 未来検索ブラジルはグーグルの夢を「見ない」
――ベンチャー企業の新発想・国産検索エンジン
第二章 持ち運ぶ「ライフログ」端末、ニッポンのケータイ
――「ガラパゴスケータイ」が新たなプライバシービジネスを生む
第三章 ブログ検索でマーケティングが一変する
――検索そのものではなく、検索から得られたデータをマイニング(解析)するビジネス
第四章 「気づき」を与えるアーキテクチャー
――事故につながりそうな要因を検索、解析して対策を作り出すシステム
第五章 リアル世界とインターネットをつなげるウェブ国産力
――災害や健康管理をデータ化するP2Pの可能性
第六章 情報大航海プロジェクトを推進する男
――彼は何を追い求めているのか
第七章 ウェブ国産力は世界を制することができるか
――立ちはだかる三つのハードルを超えて
検索をはじめとするIT技術の次の一手は「パーソナライズ」。そのためにはある程度の個人情報を、法に触れないようにモラルに反しないように使用する必要が出てくる。第2章にある「ガラパゴス携帯」という言葉は、一般的にはネガティブイメージに使われることが多く、本書でもそういう評価はもちろん書かれている。ただ、日本の携帯の特質を生かしたビジネスというのも十分ありえるわけだ。日本の携帯の特徴は、PCと大きく分離しているところ。これにより特に若い世代にとってPCはビジネス用、携帯はプライベート用という使い分けがなされており、それによりある程度個人的な情報を使ったサービスができる可能性が出ている。
また、IT技術というと検索技術をはじめとしてPCとネットワークを中心としたバーチャルなもののイメージがあるんだけど、本書を読んでいると例えば携帯によって日常生活の記録「ライフログ」といったような使い方や、リアル世界におけるデータマイニング、危機管理に対するシステムなんかもIT技術だし、そういった分野であれば後発のベンチャーでも十分付け入る隙はあるんじゃなかろうか。
404 Blog Not Foundでサブタイトルは「日の丸ITが世界を制す」ではなく「日の丸ITが世界を制すには」だったら受け止められ方が違ったと書かれていたけど、そこから考えれば第7章が本書の本質になりうる部分。著者は3つのハードルを掲げている。「大企業とベンチャーの結合」「著作権」「プライバシー問題」。詳細は本書をよんでいただくとして、日本は技術の足かせとなるものがたくさんあるよなーと感じる今日この頃。
関連・参考:
404 Blog Not Found:タイトルは孔明の罠 - 書評 - ウェブ国産力
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50993271.html
『ウェブ国産力』を読む - 雑種路線でいこう
http://d.hatena.ne.jp/mkusunok/20080120/nwp
JUGEMテーマ:新書
- 2008.06.18 Wednesday
- たか(書評)
- 23:57
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